カテゴリ:音楽全般( 359 )

Moon Beams__Bill Evans Torio

b0021712_16165264.jpg 我が湘南ベルマーレは着実に勝ち点を積み上げて首位をキープしているが、昨夜のホームでの横浜FC戦は、2点先取しながら試合終了数秒前に同点に追いつかれてまさかのドロー。残り15分くらいから雲行きが怪しくなってきたので、ハラハラしていたのだが案の定だった。

 ベルマーレ観戦歴が20年以上にもなると、スタジアムでは「何となくヤバイ・・・」という感じがわかる。これは他のベテラン・サポータも同様であろう。これが、ベルマーレの弱点でもあり、面白いところなのだが・・・。

 先日のサッカー日本代表の頑張りも奏功して、下記写真にもあるように久しぶりの大入りだったのだが、サッカー観戦とは本当に奥が深い。このような消化不良の試合は気分的に引きずる。サポータは月曜日からのつらい仕事に力が入らないのである。
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 さてフラストレーションが溜まっている本日のテーマは、ジャズ界の至宝 ビル・エバンス トリオが1962年に発表した「Moon Beams」。A面2曲目に収録されているスタンダード曲「Polka Dots and Moonbeams」が有名である。

 現在、この曲をギターでハーモナイズ(要はコード弾き)しながら弾く・・・というテーマに取り組んでいるのだが、なかなか味わい深いメロディーの割にはシンプルで、なんとなく正しいジャズ・ギタリストになったような自己満足が得られる曲である。

 私の稚拙なハーモナイズでも多少なりともジャズを感じるのだから、巨匠の手にかかったら感動ものだ。

 ビル・エバンス トリオはとりわけ日本のJazz愛好家に人気が高いが、どういう訳だか本アルバムは余り評価されていないらしい。スタンダート曲を多く取り上げて、分かり易いサウンドなので、屁理屈の大好きな物知り顔のJazz愛好家には屁理屈がコネにくいからなのか?

 そういうアホな世界は無縁の私であるが、ビル・エバンス トリオの演奏は心底「良いなあ・・・」と思う。

 久しぶりにビル・エバンス トリオを聴いたので、更に「Portrait in Jazz」、「Sunday at the Village Vanguard」の二枚をじっくり聴いてみた。余りの素晴らしさに、誰かに屁理屈をコネたくなってしまった。

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by crossovermiddle | 2017-09-03 16:52 | 音楽全般 | Trackback

BOØWY__BOØWY

 b0021712_22484325.jpg「一番好きな日本人ギタリストは?」という問いには少々答えにくい。好きなギタリストが沢山いるし、好きな音楽ジャンルも多いし、その日の気分でそれが変わるから、誰か一人を選ぶというのは難しい。海外ギタリストでも同様である。

 ところが、「一番格好良いと思う日本人ギタリストは?」という問いには直ぐに答えられる。布袋 寅泰氏である。布袋 寅泰氏は言わずと知れた伝説のバンドBOØWYのギタリストである。

 BOØWYは1981年のデビューだが、その年は私のサラリーマン人生が始まった年だ。過去の記事でも言及しているが、それまで音楽にのめり込んだ青春を過ごしていたのに、サラリーマンになった途端にレコードは聴かないし、ギターは触らん・・みたいな生活になってしまった

 そして、数年後に結婚⇒育児という自由時間消滅黄金パターンを踏襲した事もあって、私の1980年代は音楽的には全くの空白期間なのである。したがって、この時代に生まれたバンド、ミュージシャンはほとんどわからない。

 正直、BOØWYも全くわからない。40歳前後の連中が「BOØWYは僕の青春ですううう」みたいな事を言うのをよく聞くが、「ふーん」としか言いようがないのだ。したがって、布袋 寅泰というギタリストを知ることもないはずなのだが、実はある女性シンガーのアルバムで彼のギターに感銘を受けてしまうのだ。

 それは、彼の嫁さんである今井美樹氏の1997年発表のアルバム「PRIDE」である。会社の宴会後のカラオケで同僚の女性が歌った「PRIDE」に「ひえー、スゲー良い曲じゃん」と衝撃を受けて、早々にアルバムを購入したのだ。

 当時、今井美樹氏と布袋氏のドロドロした男女関係についてはスキャンダルとしての若干の知識があったが、布袋氏そのものには全く興味は無し。しかし、ライナーノーツを読んでPRIDEの作・編曲者が布袋氏だった事を知って非常に驚いた。しかも、バックのギターまで演奏している。「うーむ」と唸ってしまった。

 更に、同じく収録されていた「DRIVEに連れてって」を聴いて再び「ガーン」となってしまった。これも、作・編曲者が布袋氏ではないか!しかも、これまたバックのギターまで演奏している。再び「うーむ」と唸ってしまった。

 実はこの段階では布袋氏=BOØWYのギタリスト という認識は無い。BOØWYを知らないのだから当然である。しかし、この時に私の感性には布袋 寅泰というギタリストの名が強烈に刷り込まれたのである。ただ、刷り込まれたのは名前だけで、積極的に彼の音楽を聴こうとは思わなかった。CD高いし。

 やがて時は流れ、世の中にはYouTubeという音楽ビジネス破壊サービスが浸透したが、そこで初めて布袋 寅泰氏の演奏を目撃したのだ。それが、今回紹介するアルバムのB面1曲目に収録されている「Bad Feeling」のライブ演奏だった。

 まさに、「ガビーン」である。カッコ良過ぎる。何なんだ?これは?カッティングが凄い。凄過ぎる。

 布袋氏は長身でスリムだ。やはり、ロックギタリストは長身でスリムでないと格好良くないな。ある程度の身長は絶対に必要だ。女性がギター(特にベースギター)を演奏すると、何となくサマにならないのは体が小さいからだと思う。

 Charも長身でスリムで格好良いが、布袋氏と比較するとギター演奏の破壊力が及ばない。私にとって、布袋氏は凄いギタリストで確実に日本一格好良いのである。 


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by crossovermiddle | 2017-08-28 23:48 | 音楽全般 | Trackback

AWB__Avarage White Band

b0021712_23092827.jpg 前回の続きである。素人オッサンライブの企画においては、出来るだけ少ないコストで演奏場所を確保できるか?が最大の課題であるが、解決策として「ブッキング・ライブ」形式のライブに参加するという方法もある。

 この場合はある程度の枚数のチケットを売りさばけば良いので、経済的負担はかなり小さくできる場合が多い。

 しかし、ブッキング・ライブは結構シンドイ。一般的にブッキング・ライブに出演する各バンドはそれぞれ無関係だから、自分達の前のバンドが大量に集客していた場合、演奏が終了するとそのバンド目当ての観客達がゾロゾロ退出してしまい、会場がかなり悲惨な状況になる事がある。知人のバンドのブッキング・ライブを何回か見学したのだが、常にこの場面に遭遇している。やはり、結構白ける。

 このような素人ライブでは、頼まれて渋々参加した観客もかなり多いだろうから、義理を果たしたらサッサと帰りたい・・と思うのが人情であろう。ましてや、「せっかくだから他の素人バンドも見学しよう」なんて思うのは極めて少数派なのだ。

 プロ志向のガチバンドならば、ライブ修行としてブッキング・ライブをこなすのも意味があろうが、自己満足素人オッサンバンドでは厳しい。自己満足にもならん。

 そこで、もう一つの有効な解決策として「対バン」形式のライブにする方法がある。ある程度、人間的なつながりのあるバンドのみで会場を借切ってしまうのである。バンド数を4バンド程度にすれば、演奏者だけで20人くらいになる。

 それに、それぞれのバンドが無理やり誘った見学者を加えると、最低保証金額の費用を何とか確保できる可能性が高まる。しかも、見学者(全員何らかの身内なので・・)も最後まで残ってくれる可能性も高い。

 まあ、そーやって考えると、やはり「対バン」形式が妥当なのだろうな。よし、次回はこれで企画しよう。

 さて今回紹介するアルバムは存在がとても不思議なAvarage White Bandの2枚目の大ヒットアルバムである「AWB」。英国のバンドというのが面白い。

 音が全くブリティッシュではないのだ。しかも、ロックではなくファンクなのだ。欧州出身のバンドがファンク系をやると、何だかフュージョンみたいになってしまうのだが、AWBは真っ黒な感じのファンクである。

 英国出身のIncogniteが良く似た感じだが、こちらはアシッド・ジャズであり、黒い感じはほとんどしない。後に黒人メンバーも参加するが、最初は白人メンバーのみであり、ホワイトファンクと呼ばれていたらしい。

 ファンクだから当然ブラス・セクションがフューチャーされているのだがこれが意外に良い。

 本アルバムの最大のヒット曲は「Pick up pieces」であるが、1975年の全米1位に輝いている。インスト曲としては非常に異例な事であろう。

 AWBは1970年代を中心に活躍し優れたラッパ隊もいるのだから、本来ならば私はガッチリと聴き込んでいなければいけないはずなのだが、実は全くそうではない。ほとんど知らないのだ。音楽の出会いというのは本当に面白い。



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by crossovermiddle | 2017-08-26 00:49 | 音楽全般 | Trackback
b0021712_10324047.jpg  過去に発症した疾病 に対して5年以上にも渡って大学病院で定期的な精密検査を受診しているのだが、順調に進んでいた治療が昨日の検査結果により黄信号が灯った。どうも、塩分摂取量が多めのため各種健康指標に怪しい影が忍び寄っているらしいのである。

 塩分摂取一日6g以下・・・を申し渡されてしまった。発症当時は一日3g以下であったから、それよりはまだましであるが、やはりつらいなあ・・・。ベルマーレも順調に首位をキープしてハッピーだというのに、物事はなかなか全部は上手くいかない。

 さて件の持病を初めて発症した2012年前後は頻繁に楽器演奏会に参加していたが、現在は当時勤務していた会社も辞めてしまって会社ライブにも出演しなくなったので、なんやかんやと色々あって御無沙汰となっている。

 「これではいかん・・・」との危機感を共有しているバンド仲間と演奏会を企画しようとしているのだが、なかなか具体的なプランが進んでゆかない。

 昨年の春、秋に実施した企画は演奏会ではなくて「生バンド(自前)付きカラオケ宴会」なので、今度はちゃんとした演奏会がしたいなあ・・・と思っているのだが、そうなると結構ハードルが高くなる。

 まず最大の難関は金である。カラオケ宴会なら全員参加型なので均等にそれなりの金を会費として徴収できるが、演奏会となると演奏者と来場者様という明らかな上下関係が発生する。上位関係である来場者様から頂く金は入場料的になるので金額設定が極めてデリケートとなる。

 一般的な素人演奏会だと入場料は1,000円程度が上限相場であろう(飲み食いは自己負担として・・・)。

 可愛いオネーチャンが歌って踊るのなら素人演奏会でも2,000円くらいの入場料は払ってもらえるかも知れないが、我々みたいな自己満足追及型のオッサン素人演奏会では1,000円でも高いだろう。

 当方だって来場者様に金なんか払ってもらわなくったって良い・・とも思っているが、そうなると演奏場所を確保するための金銭的な負担が大きくなる。なかなか、難しいのだ。

 過去の経験によると、東京都内で素人演奏会ができるライブ酒場のような店を借切った場合には、一般的に100,000~150,000円程度の費用を最低保証金として支払う必要がある。このような店は飲食がベースの店なので、飲み食い代もその費用にほぼ含まれる。まず、ここが解決すべき第一のターゲットとなる。

 ちなみに、それなりのちゃんとしたライブハウスだとその2~3倍程度の費用が必要となる(ライブハウスなので飲み食い代は別料金)。これは自己満足オッサンの素人演奏会で使うには余りにもコストが高い。やるとしても、会社主催ライブのような大掛かりなイベントにしないと成り立たないだろう。

 一方で、一般的なライブ酒場はキャパが小振りなので演奏者も含めて30名も集合するとパンパンという所も少なくない。したがって、多数動員して一人当たりの負担金額を押さえる・・・という作戦もほぼ絶望的だ。

 そうなると、来場者様も含めた一人当たりの負担金額は概ね4,000~5,000円となるが、前述のように演奏会になると来場者様がそれを払ってくれるとは思えないし、それを訴求できる程の演芸をお見せする自信もまるでない。

 ・・・となると、演奏者サイドが不足分をある程度負担する・・という現実的、悲しい結論に至ってゆくのだが、「そこまでして演奏会やる必要あんのか?」的な否定論が一部の関係者から湧き上がってくる可能性も高い。

 ギクシャクしますね。何だか、世話役は割が合わなくなってゆくのだ。うーむ。世の中、金が絡むと一気に事がややこしくなる。

 さて本議論の続きは次回以降に持ち越す事にして、今回ご紹介するのはアース・ウインド・アンドファイアーが1975年に発表した「暗黒への挑戦」。この頃にはEW&Fはかなりのビッグバンドとして活躍していたと言える。

 好調なセールスを記録したアルバムであり、A面1曲目の「shining star」はポピュラーな大ヒット曲となっている。個人的にはA面2曲目の「That's The Way of The World」が好きである。

 久し振りに聴いたが、古き良き70年代を代表する洒落たサウンドで嬉しくなってしまう。曲名はアルバムタイトルと同じなので、邦題は「暗黒への挑戦」となるが、サウンドと邦題は合わん(だから、邦題なんかに貴重な脳ミソを使わなくても良いのだ)。歌詞をじっくり解析すれば「暗黒への挑戦」なのかも知らんが…。

 EW&Sのようなサウンドを前述のような自己満足型素人演奏会でバンド演奏するのが私の人生の目標である。しかし、30名程度でキャパがパンパンになるようなライブ酒場でこんなパフォーマンスを展開しても情けない結果を招くのは間違いないのである。


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by crossovermiddle | 2017-08-15 13:30 | 音楽全般 | Trackback

Aerosmith__Aerosmith

 b0021712_21321518.jpgエアロスミスは私の音楽人生において接点がほとんど無いバンドの一つである。アメリカを代表する大バンドであり、デビュー年(1973年)を考慮しても、何らかの関わりがあっても良さそうなものなのだが全く聴いた記憶がない。

 メインボーカルのスティーブン・タイラーオヤジの口がデカすぎてビジュアルが生理的に合わなかった事もあるが、それにしてもこれだけの大バンドを聴いた事が無いと言うのはちょっとマズイ・・・と考えた。・・・という事でデビューアルバムである本アルバムをじっくりと聴いてみたのである。

 1曲目から何だか迫力が無いなあ。デビューアルバムだからかな?ふーん。予想外のサウンドが出てきたので、事情をネットで色々と調査してみた。
種々の情報によると、どうやらデビューアルバムは最初は評価されなかったようだ。理由は下記の通り。

・当時はローカルバンドに過ぎなかったエアロスミスはレコード会社のプロモーションを得られなかった
・録音がショボかった

 つまり、余り期待されていなかったという事のようだ。しかし、各種情報によるとA面3曲目「Dream On」を無理矢理シングルカットしたら、意外に地元エリアで受けて、それから徐々に事が良い方向に転がって行ったらしい。なるほど。そうですか。・・・という事で、件のDream Onをじっくりと聴いてみた。

 うーん。そんなに良い曲かね?作者はボーカルのタイラーオヤジのようだ。当時は、このようなコード進行のロックが流行っていたような記憶がある。何となく、この曲のコンセプトはGFRに似ているなあ。しかし、A面4曲目はまたガラっと曲調が変わるのだ。どうも、このバンドの本質はこっちのような気がする。ストーンズにも似てるな。

 ・・・という事で、本アルバムを含めて3枚目まで聴いて得られた結論は、自分の好みとはちょっと違うサウンドである・・という事である。なるほど、接点が無いのもうなずける。多分、初期の段階で食わず嫌いになったのであろう。その後に大バンドになってゆく彼等を全く無視していたわけだ。食わず嫌いとは困ったものである。



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by crossovermiddle | 2017-07-31 22:06 | 音楽全般 | Trackback
b0021712_12143265.jpg 昨夜、日比谷にある知人の仕事場(事務所)に行って、同世代のオッサンによる「酒飲みながら適当にボサノバを中心としたラテン曲を演奏しつつ、世相を斬る」という恒例のイベントを敢行した。

知人以外の事務所の連中にとっては迷惑この上ない話だとは思うが、既に5年近くやっているので皆さん諦めているようだ。演奏する場所は立派な会議室である。

 通常、この事務所では日夜極めて高度な知的作業がなされているのだが、知人のワークスペースにはガッドギター2本、アコースティックギター1本、ベースギター1本、キーボード1台、ギターアンプ1台、ベースアンプ1台、ミキサー1台、ダイナミックマイク1本が常備されている(ドラムスはさすがに不可能であった)。多分、他には類を見ないような極めて特殊な環境である。

 しかし、我々にとっては高い金出してスタジオ借りる必要が無いので非常にありがたい環境でもある。せめてもの罪滅ぼしとして、いつものように平塚駅前で御土産のお菓子を購入し持参した。

 さてそのような中で始まった恒例のイベントであるが、いつものように「カポダスト問題」が発生した。カポダストを知らない人は少ないと思うが、念のため若干の説明を加える。

 カポダストというのは主にアコースティック系のギター演奏で用いられるポピュラーな道具で(下部添付の写真を参照されたい)、ギターのネックを強力なバネ力を利用したバーで挟む・・・という利用方法になる。

 何でこんな事をするのか?と言うと、例えば写真のようにギターの1フレット目をカポダストで挟むと、ギターの解放弦の音程が半音上がるのである。まあ、当然であろう。2フレット目をカポダストで挟むと1音上がる。

・・・で、そうなると何が良いのか?と言うと、例えばCキーのコードと同じ指の押さえ方で、C♯、Dのキーによる演奏ができてしまうのである。当然、全てのフレットを挟めるから、全てのキーの演奏をCキーのコードと同じ指の押さえ方で演奏ができることになる。

 まあ、便利な道具ですね。私と同世代のフォーク大好きオッサンは「解放弦を利用した標準的なCキーのコードしか押さえられない」という人が多いので、カポダストは実に便利な道具なのだ。プロでも、フォーク系の弾き語りの人は良く利用するし、解放弦の響きを積極的に表現したいロック・ミュージシャンも利用する場合がある。

 このようにカポダストという道具はギター演奏には便利な道具なのだが、一方で演奏技術の進歩を阻害するという側面がある。昔の演奏至上主義の時代には「カポ上げミュージシャン」という少々侮蔑に似た呼称があった。

 また、カポダストは当然のことながら1フレットより上部には挟むことができないから、それ以上はキーを下げる事ができない。したがって、G~Bあたりのキーに適用するのは少々難しい・・という側面もある。

 昨日参加した同世代オッサンも典型的なフォーク世代オッサンなので、当然のようにカポダストを多用する。自分一人で演奏する分には12フレットにカポ挟もうが勝手にやってくれれば良いのだが、バンド演奏・・となると前述の「カポダスト問題」が発生するのだ。

 このカポダスト問題は、新しい曲にチャレンジする場合に発生する事が多い。昨夜のケースでもカポダスト・オッサンが「新規にこの曲やりたい」と譜面をコピーして持参してくれたのだが、これが他のメンバーにとっては問題なのだ。

 カポダスト・オッサンの持参する譜面は歌詞の上にコードが記述された譜面だが、ほぼ例外なく「+3カポ」みたいな記載がある。記載されているコードは全てCキーのお馴染みのコードだ。

 この譜面によると、Em7と記載されている部分は実際は1.5音キーが上のGm7となっているのだ。カポダスト・オッサンは慣れ親しんだEm7を弾けば良いが、それ以外の演奏者はEm7⇒Gm7にリアルタイムで変換して演奏しなければならない。
 
演奏する前に、各演奏者が自分が分かり易いように各コードを実際のキーに変換して追記すれば良いのだが、なにせ演奏しているのがラテン曲である。ただでさえコードチェンジも多く、♭9、♯11やらがグチャグチャと記述されているオリジナル譜面に新たなコードを追記するのは精神的にも無理がある。

 ・・という事で、他の演奏者はしばし「うーん」と考え込むのである。これが「カポダスト問題」である。

 このカポダスト問題については解決策は「必要に応じて実際のコードを追記」する事が一番である。しかし、ライブ酒場なんかで適当に演奏している時に、それができるか?というと少々疑問なのである。

 もっと良いのは、件のカポダスト・オヤジが「カポダスト用の演奏コード」と「実際の演奏コード」を併記して譜面を作成してくれる事だが、私の長い人生においてはそのような事は一度も無かった。したがって、楽器演奏者の端くれなら何らかの解決策を自力で見出す必要がある。今回は長くなったので、それについては次回以降?に・・・。

 さて今回紹介するのは、昨夜「カポダスト問題」に正に直面した名曲「Mas Que Nada」が収録されているセルジオ・メンデス・ブラジル'66の一作目のアルバム。ラテンテイストな曲を非ラテン系の地域に売り込むための秀逸なアレンジを施している点が特徴である。A面一曲目の「Mas Que Nada」は世界中で大ヒットし、日本でも同様に大ヒットした。

 ボサノバというよりはサンバであるが、実に素晴らしい曲である。私と同世代の人達は間違いなく耳にした事のあるサウンドであろう。個人的には「タン、ツ、タタン・・・」というパターンが延々と続くサンバのリズムは非常に好きである。

 A面二曲目の「One Note Samba 」も超有名なラテン曲であるが、本作でのアレンジはかなりポピュラー寄りだ。この辺りは一つのアプローチとして素晴らしいとは思うが、地の素朴なラテン曲もじっくりと聴くとまた別の魅力を知る事ができると思う。ラテンミュージックは実に奥深い。
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by crossovermiddle | 2017-07-12 23:30 | 音楽全般 | Trackback

Gentle Giant__Gentle Giant

b0021712_20020830.jpg 湘南ベルマーレはアウエー大分で超消耗戦を闘いドロー。福岡が敗退したため、なんと首位である。うーむ。そして、わが平塚市では昨日から3日間にわたる灼熱と阿鼻叫喚の祭典「平塚七夕祭り」が開催されている。

 恐ろしくて、平塚駅周辺にはしばらく近づけない。今年は珍しく3日間とも好天なので、数十万人も集客する会場周辺の蒸し風呂状態は想像を絶するのだ。何事もなく平穏のうちに終了してもらいたいものだ。

 さて今回は英国発のプログレッシブ・ロック・バンドであるGentle Giantのデビューアルバム。A面一曲目から何とも複雑怪奇な構成だ。私の大好きなメロトロンも登場してくるなあ・・・。いやはや・・・。本アルバムの発表は1970年だから遥か昔である。

 黄金の70年代に音楽にドップリ浸かった私であるが、Gentle Giantは全く馴染みが無く、本デビューアルバムも聴いた事がなかったのだが、いやはやビックリするようなサウンドだ。ジャケットも強烈だがサウンドも強烈である。当時はこんなサウンドでもビジネスになったんだなあ・・・と少々考え込んでしまった。

 メンバーは全員が英国屈指の腕利きミュージシャンらしい。たしかに、こんなクルクルパーみたいな構成の変拍子曲をトランペットやらバイオリンやら織り交ぜて演奏しちゃうんだから凄い。しかも、どうやらこんなクルクルパーみたいな構成の変拍子曲をライブで演奏していたらしい。

 サウンド・コンセプトはキング・クリムゾンに良く似ていると思う。クリムゾンはロバート・フィリップという個性の強いギタリストの演奏がメインであるが、こちらの方はとらえどころのないサウンドであるとも言える。うーむ。難しい…。だが意外と聴き応えはあるなあ・・・。

 とにかく、久しぶりにThe プログレみたいなサウンドを聴いたので頭が痛くなった。2017年時点でこのグループのサウンドを若い人が聴くイメージを全く描くことができない。

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by crossovermiddle | 2017-07-08 21:21 | 音楽全般 | Trackback

芽生え__麻丘めぐみ

b0021712_13032067.jpg 昨夜、湘南ベルマーレは当面の宿敵である名古屋グランパスエイトにホームで2-1で辛勝した。辛勝ではあったが平塚BMWスタジアムの雰囲気は最高で、地域住民同士の連帯感を存分に味わう事が出来たのである。

 湘南と名古屋は共に昨年のJ1リーグチームというそれぞれのプライド・意地もあろう。特に、名古屋はJ1でもチャンピオン経験のある金満・名門クラブであり、昨年のJ2降格決定は湘南が引導を渡した・・という因縁もある。

 したがって、試合前から名古屋サポータの根性の入れ方は尋常ではなく、熱いサポート合戦も含めて実に優れたエンターティメントとなった。私の周りにはサッカー愛好者は沢山いるが、ほとんどの人が「サッカー ⇒ 日本代表」である。別にそれはそれでも良いけれど、地元チームを応援する・・というJリーグサッカーの楽しさも知ってもらいたいものだ。

 余りにも気分が良いので、”落ち込んでいる時”に聴く麻丘めぐみさんの「芽生え」が今回のテーマ。落ち込んでいる時に聴いても癒されるのだから、気分が良い時には最高である。

 1972年06月05日に発売されたこの曲は、麻丘めぐみさんのデビューシングル曲。彼女は3曲目の「女の子なんだもん」でステップアップし、5曲目の「私の彼は左きき」で決定的な人気を獲得する。したがって、麻丘めぐみ=私の彼は左きき・・という同世代のオッサンは多い。

 3曲全てが天才筒美京平氏の作曲であるが、楽曲のクオリティという点では個人的にはダントツで「芽生え」である。イントロがまず最高だ。トライアングルとドラムスのコンビーネションから1970年代青春歌謡の定番であるストリングス、そして青春歌謡の超強力兵器:哀愁のハーモニカが加わる。素晴し過ぎる。

 そして、「もしも、あの日、あなたにい・・・、会わなけれえっば・・・」と歌う麻丘氏の歌声、良いですなあ…。情報によると、サビの麻丘氏の涙声チックな歌唱は天才筒美京平氏のアドバイスらしい。そんなエピーソードを知ると、本当に筒美京平という人物は天才なんだなあ・・とつくづく思う。

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by crossovermiddle | 2017-07-02 13:55 | 音楽全般 | Trackback

Beatles For Sale__The Beatles

b0021712_21182800.jpg ビートルズが1964年の年の瀬に発表した4枚目のアルバム「Beatles For Sale」は不思議なアルバムだ。前作の「A Hard Day's Night」が全曲オリジナルでビートルズの楽曲制作能力を大いに示したのに、本アルバムは14曲中6曲がカバーである。1曲くらいのカバーならわかるが、6曲ってどういう事なんでしょうね?

 当時のビートルズは「偉大なアーティスト」ではなくて、映画、レコードセールス、コンサートで金を生み出すマシーンのような扱いだったので無理やり(カバー的な)アルバムを作らされたのかしらん?と勘ぐってしまう。ジャケット写真のメンバーの顔つきも何となく疲れているような気がしてならない。

 ともかくどのような制作経緯があったのかはわからんが、個人的には好きな曲が沢山収められているアルバムだ。全体的にポール色が弱いが、彼が書いた「I'll follow the sun」は実に素晴らしい曲である。大学生の時に初めて聴いてスゲー曲だなあ・・と感動した。ビートルズってスゲーなあ・・・と思ったが、まあポールがスゲーのである。この曲を聴くと、ポールの才能はともかくスゲー・・と思う。

 A面1曲目の「No reply」も素晴らしい。これも、実質的にポールが書いたんだろうと思っていたのだがジョンの曲らしい。ジョンの才能は良くわからんなあ・・。フェード・インと言う奇妙な方式で始まる「Eight days a week」も素晴らしい曲である。これも、ポールが書いたんだろうと思っていたら、どうやらこれもメインはジョンらしい。うーん。このグループは良く分らんなあ・・。

 ものの本によると、ビートルズはアメリカのカントリー、ロカベリー、フォークみたいのを自分たちで再構築している例が多いらしいが、このアルバムではそれが顕著である。ボブディランの曲のコンセプトも結構パクッているらしいが、私はディランを全く知らんので、どこにどのようにパクられているのか?がさっぱりわからない。

 とにかく、このグループはアイディア豊富で感性の間口が広かったのでしょうなあ…。このアルバムに収められているカバー曲の中では「Mr.moonlight」が大好きである。この曲もポールが書いたのだろうと思っていたら、ジョンでもなくてカバー曲だと知ってびっくりした。ビートルズは奥が深い。


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by crossovermiddle | 2017-07-01 02:12 | 音楽全般 | Trackback

Love Songs__竹内まりや

b0021712_22462163.jpg 先日紹介した「ジャズギター演奏」に関する記事に何人かのジャズギター演奏好きオッサンが反応したので、もう少し核心に迫った情報を共有したい。私自身も全くの未熟者であるから、高度なノウハウは理解できないし紹介も難しい。

 ただし、これまで何十年も溜めてきた疑問とフラストレーションが若干ながら氷解したのだから、その部分にフォーカスしてポイントを紹介したい。ポイントは下記である。

(1)理論を知らないとジャズギターは弾けんのか?

 身も蓋もない話だが、答えは「弾けん」であると思う。理論より感覚が大事・・とのご意見はあろう。私自身が正にそうであるから、それは良ーくわかる。しかし、効率良くジャジーなギターが弾けるようになるには理論は重要なのは間違いない。

 では、どのように理論を習得すれば良いのか?ここが重要な分かれ道になるようだ。ジャズギターを演奏したいオッサンは大なり小なり、一度は「ジャズギター教則本」の類は購入したと思う。しかし、件のプロジャズギタリストによると、教則本やレッスン動画の類を活用して独学でジャズギター演奏を習得するのは「かなり困難」との事である。

 重要なポイントに辿り着くまでに挫折する・・・ように意図的に制作されているのではないか?・・・というのが彼の言い分だ。

(2)プロにポイントとなる最低限の理論を教えてもらうのが近道なのか?

 再び、身も蓋もない話であるが答えは「Yes」だと思う。件のプロによると、「日本で独学でジャズギターを習得できるような教則本は見たことがない・・」との事であった。

 この意見には異論はあるだろうが、実は彼自身が教則本による独学に挫折し、結局はプロギタリストに直接習ったのだそうだ。ジャズギターの世界では子弟関係は確かに良くある。ロックじゃそんなのは余り無いですね。

 YouTubeのジャズギター講座には良心的なレッスン動画が幾つかあるが、やはり間接的ながら同様の事を表明している講師が何人もいる。

(3)レッスン供給サイドが「演奏ノウハウの出し惜しみ」をしてるだけではないのか?

 再々度、身も蓋もない話だが答えは「Yes」だと思う。ゴルフのレッスンと一緒である。つまり、虎の巻は容易(タダもしくは教則本やDVD程度の費用では)には入手できないという事である。

 上記(1)~(3)にあるように、ジャズギター演奏を効率良く習得するためにはプロに習うしかない・・・という結論を私は見出している。正に、身も蓋も無い結論であるが、ロックギター演奏が独学で比較的容易に習得できるので錯覚してしまうのだが、ジャズギター演奏は「理論」という高い壁があるので一筋縄ではいかない。

 ロックギターはペンタだけで何とかなるが、ジャズギターはそれじゃあ直ぐに行き詰まる・・・という表現が分かり易いだろう。ジャズ演奏の最も重要なポイントとして「スケールチェンジ」という技法があるが、大抵のロックギターオヤジはこれの必要性を理解していない。少なくとも私は理解していなかった。

 しかし、このスケールチェンジを理論をベースに自在に操れるようになると、正にそれがジャズになるのである。したがって、ジャズではコード進行の把握は極めて重要だ。ロックや弾き語りではコード進行はわからなくても手のパターンと感覚で何となくやれてしまうが、ジャズではそれだけではダメなのだ。直ぐに行き詰まる。
 
 「今、私はGm7を意識して演奏しております。もう直ぐC7を意識して演奏しますよーん」という演奏が必要なのだ。そして、このような演奏がほぼ無意識のようにできるようになると、プロのジャズギタリストになれるのである。

 ・・・と中途半端に結論づけてしまったが、後は皆さん独自に研究してみていただきたい。さて今回紹介するのは、大好きな竹内まりやさんの大ヒットアルバム。発売は1980年で、毎度おなじみの私の青春最後の年である。

 カラオケの定番である「セプテンバー」、資生堂CMソングの「不思議なピーチパイ」など素晴らしい曲が満載だ。久しぶりに聴いたが、本当に素晴らしいアルバムですなあ…。その中でA面5曲目の「五線紙」という曲が、我々世代のオッサンには大変人気があるのだ。

 竹内まりやさんのボーカルとコーラスの組み合わせなのだが、バッキングがジャズギターのみなのだ。もう、涙が出るくらい素敵な曲ですね。こんなのを是非やってみたいものである。


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by crossovermiddle | 2017-06-28 00:14 | 音楽全般 | Trackback

E-mail: bzfallvalley@gmail.com


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