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The Man-Machine__Kraftwerk

The Man-Machine__Kraftwerk_b0021712_14052693.jpg 前回の記事でタンジェリンドリームをボロカスに言ってしまったが、もうヤケクソなのでドイツの生んだもう一つの超ビッグロックバンドであるクラフトワークが今回のテーマ。彼らが1978年5月に発表した「人間解体」をじっくりと聴いてみた。

 クラフトワークはロックバンドじゃないのでは?・・・と言う御意見もあろうが、私は大学生の時から”クラフトワークはプログレッシブ・ロックバンドである”と刷り込まれている。私と同世代のロック好きのオッサンはきっと同様だと思う。

 今の若い人達は理解できないかも知れないが、当時の”プログレ何でもあり、やったもん勝ち”的な状況は尋常ではなかった。言葉の定義から考えると「プログレッシブ・ロック=進歩的なロック」って事だが、斬新でそれまでには無かったようなサウンドはかなりの割合でプログレの範疇に放り込まれた。

 今では絶滅危惧種の烙印を押されてしまったフュージョンだって、当時はクロスオーバーという言葉が定義されるまではプログレに放り込まれていた時期がある。クラッシックぽいのもプログレ、ジャズっぽいのもプログレ、ヒョロヒョロリーピロピロとかいう環境音楽っぽいのもプログレ、ヨーデル歌ってもプログレ、片足立ちでフルート吹いてもプログレ、イエスみたいな正当ロックもプログレ・・・1970年代のプログレッシブ・ロックは何でも有りだったのである。当然であるが、私が魂を込めて聴いたのは正当ロック・プログレだ。

 とはいえ、当時は夢と希望に満ちあふれた若者だった私にとっては、プログレッシブ・ロックのカテゴリは探求しがいのあるサウンド群であったとも言える。

 そこで、今回のクラフトワークである。まず最初に断っておくが、私は坂本龍一氏率いるYMOのサウンドが全くの苦手である。どこが良いのかさっぱりわからない。したがって、クラフトワークの本アルバムも、どこが良いのかさっぱりわからない。とにかく、この手のサウンドの良さが全く理解できない。理解できないし、楽しくも無い。

 下記の写真はネットで紹介されていた最近のクラフトワークのライブの様子である。新型PCのセールスプロモーションだと言っても違和感はない。実に面白い。でも、サウンドは面白くない。
The Man-Machine__Kraftwerk_b0021712_14380558.jpg

 タンジェリンドリームの時と同様に、クラフトワークのファンに「ロック愛好家の風上にも置けん!!」と罵られながら暗殺されそうだが、今回のアルバムは全くもってもう一度聴こうという気にはなれなかった。早く終了して欲しかった。

 タンジェリンドリームよりは楽しい音楽だとは思う。しかも、1970年当時の貧弱なテクノロジーの中で、このような斬新なコンピュータ的なサウンドを追求した事には敬意を表する。しかし、残念ながら私が愛するロックサウンドとはかけ離れております・・とお伝えするしか無い。

 

 

 

by crossovermiddle | 2017-11-02 00:04 | 音楽全般

E-mail: bzfallvalley@gmail.com


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